ライオン誌日本語版2024年夏号

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- すすんで前向きに生きる極意
「自然そのままの美しさがあります」。ファブ
リシオはブラジルについてこう言う。
「それ
が素晴らしいのです」
しかし彼がライオンズに入会した当時、地元には清潔な
用水を得られない地域があった。そこで、
ファブリシオは
クラブとともに行動を起こした。
こうして、地元の貧しい地域に浄水を届けるための手作
りのセラミックフィルターを購入するため、必要な資金を
集めたことが彼の初めての社会奉仕事業となった。
この
事業は地域社会に水だけでなく、
それを切実に必要とし
ていた子供や家庭に、健康、福祉、幸せをももたらした
のだった。
「素晴らしい経験でした」。ファブリシオは回顧する。
「機材を持ち込んだ時、人々の喜びと笑顔が目に飛び
込んできました。奉仕活動がいかに大きな力を持つの
か、
ライオンズがいかに重要な存在なのかが理解できま
した」
「多くのことを教わりましたし、今も学び続けています」
と彼は言う。
「ライオンズは私の第二の大学です」
ライオンズはまた、
ファブリシオにとって第二の家族とも
なった。大きな可能性を秘め、他にはない前向きさにあ
ふれる、
グローバルな家族。そんな家族の先頭に立ち、
リーダーを務められることを、彼は光栄に思っている。
「ライオンズは、多くの地域社会と、多くの人の人生
を、大きく変えてきました。私の人生も例外ではありませ
ん」
ファブリシオが新会員の勧誘と新クラブの結成に力を
入れる理由はここにある。自分が感じているのと同じやり
がい、同じ充足感を、
より多くの人にも体験してほしいか
らだ。
その時から振り返ることはなく、
ただ前に突き進んだ。奉
仕が彼を目覚めさせたかのように。
ファブリシオ・オリベイラは、
これからもライオンであり続け
る。また、実業家としての視点から考え続ける。だからこ
そ、彼は確信する。物事の主導権は、
それを掴む者のと
ころにやってくる、
と。私たちには、偉大なことを成し遂げ
る力があるが、同時に偉大なことを成し遂げる責任も負
っている、
と。
ファブリシオは、
日々のライオンズ活動でも、人生から得
た教訓とビジネスマンとして経験を活かしている。そし
て、与えれば与えるほど、得るものも多いと感じている。
そして、私たちが才能とスキルを地域社会の変革に役
立てれば、世界に永続的な足跡を ― 私たちの足跡を
― 残すことができる、
と。
7 LION
2024 年夏号
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