投稿リポート こども食堂で
発達障がいを知る座談会

こども食堂で発達障がいを知る座談会

6月8日、鹿児島城山ライオンズクラブ(吉峯靖展会長/59人)のクラブ支部であるむらさき支部(酒屋吉雄会長/22人)が毎月1回開催しているこども食堂内で、座談会「発達障害について知ろう」を開催した。こども食堂は昨年度、クラブ結成50周年記念事業として開始したもので、むらさき支部が主体となって2024年2月から実施している。今年度は半年に一度映画上映を行い、地域の憩いの場として徐々に認知されて、50人以上が集まるようになった。

その常連参加者に、発達障がいの当事者であることを公表し活動しているRさんがいる。今回の座談会は「Rさんの体験談を聞くことで発達障がいについて知る機会になるのではないか」という精神科医の会員による発案で企画した。

座談会ではまず、発達障がいでこだわりが強いことが原因で小学校でいじめの対象となった話や、20歳頃までは衝動性をコントロール出来ず、物に当たってしまうこともあったという話を、Rさんからしてもらった。続いて会員(精神科医)が聞き手となり、その時の思いや、今はどのように対処しているのかを聞いた。また、現在のグループホームでの生活や、就労継続支援事業所での仕事の様子も話してもらった。

この日のこども食堂に参加していた子どもたちは、話に興味を持って輪に加わったり、いつも通り食事をした後でおもちゃで遊んだりと、思いおもいに過ごした。参加者の一人は「発達障がいは最近よく聞くけど、あまり分かっていなかった。身近な人の体験談は、興味を持って聞くことが出来た」と話していた。精神科医の会員は、「いつも一緒にご飯を食べているお兄ちゃんが発達障害の当事者であると知ることで、少しでも障がいに対する偏見を取り去るきっかけになればよいと思う」と述べる。

こども食堂は、子どもの貧困対策から始まった歴史があり、いまだにそのイメージが強いかもしれない。私たちのこども食堂は、子どもに限らず地域の人たちが集い、学ぶ場として、その役割を広げている。今後もこういった取り組みを続け、障がい者への理解を深め、社会のノーマライゼーションに貢献していきたい。

2025.06更新(広報/岡崎洋人)

●関連記事
「クラブ支部と合同開催出張映画館とこども食堂」鹿児島城山LC(2024.12更新)
「災害弱者のため避難所用オストメイト寄贈」鹿児島城山LC(2024.01更新)
「おはら祭でチャリティーバザー開催」鹿児島城山LC(2023.11更新)
「ミニバスケットボール大会と献血運動」鹿児島城山LC(2018.04更新)
「緑の少年団と共に植樹祭」鹿児島城山LC(2018.03更新)