ライオン誌日本語版2024年秋号

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- |海外の奉仕活動|
アメリカ・ニュージャージー州
ダンスは人生の楽しみ
は早春と早秋にそれ
ぞれ 10 週間、視覚障がいのある大
人のための社交ダンスクラスを開催
している。発案者は、自称ダンス狂
のライオンズメンバー、ジョー・マー
フィー。クラブ例会のゲストスピー
カーとして招いた女性が「視覚障が
いのある2人の息子には、人生を楽
しみながら成長していってほしい」
と話すのを聞き、「人生を楽しむな
らダンスに勝るものはない」と思い
ついた。
事業のPRには視覚障がい者の職
業訓練などを行っている非営利団
体の協力を得、グレース聖公会教
会はダンスに最適な木の床の社交
スペースを提供し、多くのライオンズ
メンバーを含む 25 ∼ 30 人のボラン
ティアが生徒の送迎を引き受けてく
れた。大学でダンスを教えている
ジーン・ラピエール教授は、無償で
ダンス講師を申し出た。
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ド ライオンズ
ク ラ
ブ
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ジャージー州にあるハドンフィール
めの助けにもなる。その後、ペアを
組んでのレッスンに移る。
ダンスは健康面の効果だけなく、
挑戦や出会い、仲間意識、自分の
殻を割って飛び出すことにもつな
がっている。
クラスは 毎 回 、
全員が手をつなぎ
輪になって踊ること
から始まる。教授
は「目標の共有や、
心と体の協調性を
高めることが出来
る」と言う。他者
の動きを感じ取り、
口頭での指示を聞
いて体を動かすた
PHOTOS by DEBBIE TROY PHOTOGRAPHY
オーストラリア
電気を自給自足する自然保護キャンプ
別な支援が必要な子や難民、恵ま
れない環境にある8∼11歳の子ども
たちをサマーキャンプに招待してい
る。このキャンプ場で使用する電気
は太陽光発電で賄われており、こ
れにより地球規模の気候変動の主
原因である温室効果ガスの排出量
を65%も削減出来る。ここではくみ
上げた水を処理して使用し、廃棄
物処理まで独自に行う。そうした経
験を通じて、子ど
もたちには自然環
境保護に貢献する
ことに対 する誇り
が生まれ、自信を
深め、新しい友達
との楽しい思い出
を胸に帰路に就く。
か つてこのリコ
ラでは、製材所が
操業していた。し
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ンズはリコラ自然保護村を運営。特
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ビクトリア州リコラの町で、ライオ
かし1966年に火事で工場が全焼。
売りに出された一帯に目を付けたの
がライオンズだ。自然の美しさに可
能性を見いだし、1969年に購入。
週末ごとにビクトリア州中からライオ
ンズメンバーが集まって子どものた
めの自然キャンプ場を建設し、73年
にオープンにこぎ着けた。
キャンパーはディーゼル発電機の
稼働音を聞きながら眠りに就くことも
なく、鳥のさえずりで目を覚ます。ラ
イオンズメンバーのシンシア・セデリ
ノは言う。
「このキャンプは子どもたちにとっ
て、人生を変え得るものです。それ
は彼らに、世界に対する信頼を与
えるのです」
LION
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