ライオン誌日本語版2025年冬号

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- |海外の奉仕活動 |
アメリカ・マサチューセッツ州
悲しみを癒やす犬とライオン
オブ・コンフォート ライオンズ
クラ
ブ
は、
特別な訓練を受けたセラピードッグ
を連れて学校や老人ホーム、病院
を訪問し、つらい経験をした人々の
心を癒やしている。
クラブ結成の中心となったデボラ・
ホーナー前 33-S地区ガバナーは、
長年にわたりこの活動を行ってき
た。19年にゴールデンレトリバーの
フィネガンと一緒に地元の小学校を
訪れた時には、フィネガンは教室に
入ると室内をぐるぐる回り、すぐに
寄り添うべき子どもを見付け出した。
「彼が頭をすり寄せた子たちは皆、
少し前に自動車事故で亡くなった児
童の親しい友だちでした。犬はこう
した直感力が非常に優れているの
です」
クラブには現在、29人の会員と
17匹の犬が在籍。犬好きな人が集
まって、地域に奉仕している。同ク
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ブ、サウスイースタン・マス・ポーズ・
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2020年結成のスペシャルティクラ
クラブはセラピードッグの PRと新
会員獲得のために、
「ボールを追い
かけるのが大好き」
などと書かれた、
犬を紹介する写真入りカードを配布
している。また犬のカレンダーを作っ
ラブが定期的に訪問する病院のボ
て販売し、事業資金を獲得すること
も計画中だ。
ランティアコーディ
ネーターは言う。
「 患 者もスタッフ
も、セラピードッグ
に会えるのをとても
楽しみにしていま
す。犬たちは彼ら
の一日を本当に明
るくしてくれるので
す」
ペルー
子どもたちに健康的な朝食を
子どもたちの貧血を改善
オンズ は、
クラ
ブ
するために行動を起こした。クラブ
がこの奉仕事業に取り組んだのは、低
所得層が多く暮らす地区にある幼
稚園の教諭から、園児の多くが貧
血状態であることについて相談を受
けたのがきっかけだ。同教諭は就学
19 LION
2025 年冬号
前プログラムを提供する PRONOEIと
いう団体でも活動していた。
PRONOEIの調査によると、3歳
未満の園児約 40人が栄養失調によ
る貧血症だった。クラブでは会長の
リーダーシップの下、0∼3歳の乳幼
児に健康的でバランスの良い朝食を
提供する事業を企画。PRONOEIや
北リマ教育管理ユニット
(UGEL)、
栄養士、PTAらと協力して、プロジェ
クトの調整と組織化も行い、週に 3
回、健康的な朝食と食料を配布出
来るようになった。
事業開始から 9カ月後に行った血
液検査の結果、98%の子どもの健
康状態が改善されていた。子ども
たちはバランスの取れた食事によっ
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スス・マリア・ヌエボ・ミレニオ ライ
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ペルーの首都リマで活動するヘ
て、貧血症を脱することが出来たの
だ。
「事業を通じて親たちが栄養の知
識を得て、それを自宅での食事でも
積極的に活用するようになったこと
も、プロジェクトの成功につながりま
した」
とクラブメンバーのベアトリス・ウン
ティベロスは語る。
この奉仕事業が始まって 2年以上
が経過した。今では毎日子どもたち
に健康的な朝食が提供されており、
今後も継続される予定だ。この取り
組みは地域住民や地元マスコミ、
学校などの注目を集め、ライオンズ
クラブの活動が認知されることにも
つながった。
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