トピックス 2年間の旅を終えて
元国際理事 城阪勝喜

2025年第107回国際大会は、アメリカ・フロリダ州オーランドで開催されました。世界的に有名なディズニーランド、NASAの研究拠点であるケネディー宇宙センターがある太陽の恵みの地で、国際理事会、国際大会が開催されました。国際大会はインターナショナル・パレードで始まり新国際会長の就任式で幕を閉じます。大会期間中は、世界中から集まった同志が友好を深め、楽しみ、そして学ぶ、すばらしい経験の機会がぎっしりと詰まっていました。
ボストンから始まった国際理事としての2年間に及ぶ旅は、終着点であるオーランドに無事到着しました。思い起こせばボストン国際大会において2023~25年の国際理事に就任し、財務委員会に配属されました。23年秋のエジプトカイロ国際理事会では、「ミッション1.5」を本格的に推し進めることになりました。24年春のバンクーバー国際理事会では、能登半島地震による被災クラブの国際会費免除を求め承認されました。

2024年第106回メルボルン国際大会は、「善意を広げよう」をテーマに開催されました。ファブリシオ・オリベイラ国際会長より監査委員会の委員長を拝命し、1年目に続いて配属された財務及び本部運営委員会の副委員長に任命されました。大変な任務を負うことになり、責任の重さに身の引き締まる思いがしました。24年秋のブラジル・ナタールで開催された国際理事会では、能登半島地震と同じ地域で豪雨災害が発生したことから、被災クラブの国際会費免除を1年間延長する提案が承認されました。国際本部があるイリノイ州オークブルックで開かれた2025年春の国際理事会では大きなテーマとなった経費削減に取り組みました。その直後にはニューヨークでの第47回国連ライオンズ・デーに出席し、「世界の永続的な平和」に対するライオンズクラブの貢献への認識を新たにしました。
2025年7月、私の任期最後となるオーランド国際理事会では、今までの2年間の始末が出来たと思っています。監査委員会では新しい外部監査法人「RSM」と契約し、財務委員会では経費削減の目鼻をつけることが出来ました。国際理事として多くの国を訪れ、数々の会議に出席し、充実したライオンズライフを過ごせたのは、皆様方の温かい応援のおかげと心から感謝しています。本当にありがとうございました。

オーランド国際大会で就任された仁科良三国際理事と田名部智之国際理事は2人とも大変優秀です。ぜひ絶大なご協力をいただきますようお願いいたします。
日本のライオンズクラブは、1952年に東京ライオンズクラブが結成されて以降、破竹の勢いで拡大して1993年6月末には会員数16万8000人超となりましたが、その後は右肩下がりで現在は9万人を下回っています。およそ30年で会員が半減しています。会員が減少した要因には、少子高齢化や長く続いたデフレ経済などさまざまな問題が重なりました。あと30年このままのペースで減少が続けば、日本のライオンズは消滅しかねません。これは本当に由々しき問題で、今手を打たなければなりません。
世界に目を転じれば、社会を大きく動かすような変革は、スティーブ・ジョブズやイーロン・マスクのような常識にとらわれない人物によって成し遂げられています。未来に向かって日本のライオンズクラブが発展していくためには「突き抜けた人物(メンバー)」を認め、その能力が存分に生かされるような組織であってほしいと考えています。
私のこれからの人生やライオンズにおいてのテーマは、「次世代を担う若きリーダーの発掘と育成」だと、国際理事の任期を終えて改めて思いました。

日本ライオンズの発展に熱心な皆さんが「ミッション1.5〜Grow the Good」の先頭に立ち、日本を力強く牽引してくださいますよう心からお願いし、2年間の総括といたします。本当に大変お世話になり、ありがとうございました。
2025.07更新(元国際理事/城阪勝喜<大阪港ライオンズクラブ>)