国際財団 世代を超えた夢
質の高い教育を

世代を超えた夢 質の高い教育を

今から40年以上前、慈善活動に意欲を燃やし、大きな夢を抱いたサロジとラルジのメロートラ夫妻は、インドの小規模なコミュニティーで少女たちの教育を支援する壮大なビジョンを描いていた。若い2人はマハトマ・ガンジーの教育理念を指針とし、その夢を永続的に支える「サーラ教育信託」を設立した。

明確な教育ビジョンを持つこの信託は、四つの教育機関の設立を推進し、更に六つの学校を支援。1982年以来、恵まれない地域の子どもたちに対する正規教育、職業教育、技術教育を統合的に提供してきた。また、カルナバティ・ライオンズ教育財団との長年にわたるパートナーシップを維持し、その使命を更に推進している。

サーラ教育信託とライオンズとの協力関係は2000年に始まり、2002年にはグジャラート州アフマダーバードにラルジ・メロートラ・ライオンズスクールを開校した。これはサーラとライオンズ双方にとって夢の実現だった。インド中等教育認定(ICSE)校として包括的なカリキュラムと英語教育を提供し、生徒たちの職業選択の幅やさまざまな機会が広がるよう支援している。

「インドのライオンズクラブの父」として知られるローイット・C・メータ元国際会長(1992-93年度)は、このプロジェクトを大きな誇りにしていた。メータ元国際会長の子息、アヌジ・メータ地区ガバナーは次のように話す。

「子どもたちのために学校を建てるという父の夢は、ライオンズスクールの開校によって実現しました。私たちは、しっかりとした教育の基礎に加え、文化、人格形成、そして礼儀作法にも重点を置くことで他校との差別化を図りたいと考えています。そして、子どもたちの成長を喜ぶ保護者の姿に、この取り組みの成果を実感しています。私は父の足跡を継ぐこと、生徒たちに教育という遺産を残せることを誇りに思います」

サーラ教育信託は3世代にわたって大切に受け継がれ、多くの人々の夢を刺激してきた。メロートラ夫妻の孫で、同信託の執行理事を務めるチェタン・メロートラは、「私はラルジ・メロートラ・ライオンズスクールの伝統を誇りに思っています。この学校が提供する質の高い教育は需要が高く、長年にわたる生徒数の増加によってその実力を証明してきました。現在は約1400人の生徒が在籍し、キャリアを積んだ卒業生たちからはすばらしい成功談を聞いています」と述べる。

ラルジ・メロートラ・ライオンズスクールは最近、ライオンズクラブ国際財団(LCIF)インド支部と、25万ドルの企業社会的責任(CSR)パートナーシップを締結し、就学前の子どもたちのための学校を建設することで、より多くの教育サービスを提供している。インドCSRナショナル委員長のプラビン・チャジェド元国際理事は、このライオンズスクールは信じられないほどの変化をもたらしたと確信している。

「サーラ教育信託とのパートナーシップを通じて、長年にわたり質の高い教育サービスを提供してきました。その結果、現在では市内でトップ10に入る教育機関とみなされており、今後も拡大を続けていきます」

2025.06更新(国際協会配信 文/シェルビー・ワシントン)