投稿リポート ~関西から能登へ~
ライオンズフェスタ

~関西から能登へ~ ライオンズフェスタ

335-B地区(大阪府・和歌山県/西尾良典地区ガバナー)は4月13日、大阪市北区にある梅田スカイビルのワンダースクエアを会場に、「~関西から能登へ~ ライオンズフェスタ」と題した復興支援イベントを開催した。

西尾地区ガバナーのスローガンは、「CHANGEプロジェクト ~未来への挑戦~」だ。今年度地区年次大会でのアトラクションについては、ライオンズメンバーだけでなく一般の方々も楽しめる、例年と違ったイベントにしたい、と考えて計画を練り始めた。しかし今年1月1日、石川県能登地方を震源とする能登半島地震が発生。地区内でもさまざまな支援方針が検討される中で、支援の輪を広げるための一助となるイベントにしようと、計画を大きく変更することにした。

当日は好天に恵まれ、ライオンズメンバーはもちろんのこと、家族や友人、近隣の方々や外国人観光客らも集い、会場は大変なにぎわいとなった。ステージでは迫力のある和太鼓演奏や、地元の強豪校である高校ダンス部による圧巻のパフォーマンスなどが繰り広げられ、ちびっ子たちは可愛いチアダンスで会場を大いに盛り上げてくれた。

子どもを対象としたワークショップでは、ロックバンド・THE BLUE HEARTSの元ドラマー、梶原徹也氏によるリズム遊びが開催された。梶原氏は現在、音楽を通して子どもや障がいのある人と交流する活動に積極的に取り組んでいる。参加した子どもたちはプラスチックのバケツに色とりどりのガムテープを貼って太鼓を作り、自作の太鼓を使って楽しむリズム遊びに大興奮。その後、梶原氏のかけ声に合わせて広場中を行進しながら練習の成果を披露してくれた。

広場にはおいしい食べ物や話題のスイーツを販売するキッチンカーも並んだ。ボルダリング体験や綿菓子作り、輪投げ、スーパーボールすくい、ヨーヨー釣りなど、子どもたちが喜ぶ「縁日ブース」も登場。また、警察、消防、自衛隊の協力による「はたらくクルマ」コーナーでは、被災地でも活躍している自衛隊車両や白バイ、消防車などの展示や制服を着用しての記念撮影など、多種多様な企画で来場者に楽しんでもらった。

一方で、地震に近い揺れを体感出来る起震車や、災害時に役立つ組み立て式の段ボールベッド、段ボールトイレの展示など、災害への備えや心構えを学ぶことも出来た。パネル展示では、震災による火事で一面焼け野原となった輪島市での救助活動の様子を見た参加者から「こんなにひどい状況だとは・・・」「阪神淡路大震災を思い出す」などの感想が聞かれた。「家に帰ったら改めて避難所や備蓄品の確認したい」という人もいて、このイベントが防災意識の向上に一役買ったことを確信した。

ライオンズクラブとパートナーシップを結んでいるスペシャルオリンピックスや日本ライトハウス盲導犬訓練所、難病の子どもと家族のための滞在施設チャイルド・ケモ・ハウスなども、ブースを出展してそれぞれの活動を紹介した。また、献血と骨髄バンクのドナー登録も併せて行い、一般の方々にライオンズクラブの活動を知ってもらう良い機会になったと思う。

石川県産の物品販売を含めイベントの収益と募金活動で集まった多くのご厚意は、当地区アラート委員会の取り組み「キッチンカーキャラバン in 能登」の活動資金に充当される。この企画では地元のキッチンカー業者による「ほくりくキッチンカー協会」と提携し、被災者へ温かい食事を届けている。地元業者の助けにもなり、材料等を地産地消することで北陸地方の応援にもなる。被災地では今なお厳しい環境に置かれている方も多い。関西から能登へ、これから私たちに何が出来るか、精いっぱい考えていきたい。
 
2024.05更新(335-B地区年次大会委員長/阪東昭政)

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