投稿リポート 小学校で防災関連事業実施

小学校で防災関連事業実施

あわら三国ライオンズクラブ(渡辺誠一会長/26人)は10月18日、あわら市立金津小学校で4年生1~3組の計92人を対象とした防災関連事業を実施した。嶺北あわら消防署女性消防団やあわら市安全対策課の協力を得て、クラスごとにグループに分かれて各種防災体験もしてもらった。                            

最初に行ったのは、当クラブのメンバーで防災士の室谷陽一郎さんによる防災講演だ。今から75年前の1948年6月28日に発生した福井地震の、金津町(現在のあわら市)での状況を話してもらった。午後4時14分、それまで一度も経験したことのない大きな揺れに突然襲われて、人々は何かにただしがみつくか、四つんばいになったまま転げ回るしかないような状態だったという。ようやく落ち着いて頭を上げると、家はつぶれ、見渡す限りがれきの山となり、舞い上がる土煙が空を覆っていた。マグニチュード7.1を記録した地震は、死者312人、負傷者2291人、家屋の全壊2269戸、半壊772戸、焼失309戸という大きな被害をもたらした。この時、金津小学校には6年生78人が残っていたが、全員無事だった。しかし用務員さんが崩れた講堂の下敷きになって亡くなり、また自宅などで死亡した児童は28人に達した。

起震車体験では、東日本大震災と同等の揺れまで再現。最大震度7に達すると、姿勢を低くして机やいすにつかまっていてもお尻が跳ね上がるような状態で、驚きの声を発する児童や、とても怖がる児童もいた。当クラブのメンバーも震度7を体験してみた。

水消火器体験では消防署員に使用方法を教わり、児童が訓練用消火器を使って、火に見立てた的に当たるように放水した。

地震の備えについても学んだ。食べ物や水、懐中電灯、ラジオといった生活必需品の準備だけでなく、家族との連絡方法や避難場所などを確認しておくことも重要である。最後に児童たちに、「今日の体験を家に持ち帰って家族に話してください。そして災害が起こる前から、もしもの時にどのように行動するかを家族と一緒に話し合ってください。みんなで助け合って災害に備えましょう」と呼びかけた。この事業については、福井新聞と日刊県民福井に掲載された。
 
2023.11更新(幹事/南信博)