投稿リポート 能登半島地震被災地に
元気を届けたい!

能登半島地震被災地に元気を届けたい!

4月2日深夜、キッチンカー6台が「元気を届ける」を胸に、能登半島地震被災地の石川県輪島市門前町にある總持寺祖院に向けて大阪を出発した。今回は北摂フードトラック協会と北摂未来ライオンズクラブ(西村紀彦会長/25人)との合同企画事業で、当クラブメンバー7人と他クラブから3人が参加。深夜に出発し翌日深夜の帰阪という弾丸スケジュールだったが、結成してまだ2年目の私たちにとっては、いろいろと感じることが多い貴重な24時間だった。

門前町に向かう車中から見る景色は、発災から約3カ月を経て復旧が進んでいる所もあれば、まだまだ爪跡が強く残る所もあった。そして目的地に近付けば近付くほど色濃くなっていく震災の惨状を目の当たりにして、メンバーたちは言葉を失った。テレビなどの報道では見ていたものの、実際に自分の目で見る現実にショックを受けた。

今回の事業の目的は「被災地に元気を届けたい。少しでも笑顔になってほしい」ということ。この思いから、炊き出しに加えて、縁日も開催した。子どもだけでなく大人やお年寄りにも輪投げやゲームなどで遊んでもらい、つらい現実を一瞬でも忘れて楽しんでもらえたら、私たちの目的は達成される。總持寺祖院の境内では子どもも大人もゲームに興じ、自然に会話が弾み笑顔になった。

炊き出しで北摂フードトラック協会のキッチンカーが用意したのは、クレープやドーナツ、ポテトなど「楽しさ」を感じてもらえるメニューだ。食べた人々の顔にはまた笑顔が生まれ、その横顔を見て私たちは少し安堵(あんど)した。そんな中、一人のおばあちゃんが笑いながら「家がなくなってしまって、今日はやっと避難所から外に出られたよ。ありがとう」と話しかけてくれた。逆境から前に進みはるんやなあ、と感じた。おばあちゃん、がんばってや!

支援活動も緊急対応から次のフェーズに入っていると思う。炊き出しや物資といったハード面だけでなく、復興に向けて動き出す地元の人たちを応援するソフト面の支援が必要だ。4月3日の毎日新聞に、この炊き出しの記事が掲載された。今後も出来る限りの支援活動を続けていこうと、北摂未来ライオンズクラブ一同は決意を新たにした。
 
2024.04更新(理事/河野昭夫)