投稿リポート 小児がん患者の学習環境を
整備する支援

小児がん患者の学習環境を整備する支援
学習支援ロボット「テレロボ」のデモンストレーション

今期、333-C地区(千葉県)では「チャレンジ+ONE」を合い言葉に、奉仕活動のステップアップを図っている。その一つとして、子どもの未来にフォーカスし取り組んでいるのが、小児がんの子どもたちへの支援だ。

2023年11月11日に開催した「333-C地区フォーラム 奉仕で笑顔」では、社会問題化している「ヤングケアラー」と「小児がん」をテーマにした専門家による講演に続き、学校生活への参加を支援するロボット「テレロボ」(テレプレゼンスアバターロボット)のデモンストレーションと贈呈式を行った。

小児がん患者や「サバイバー」と呼ばれるがん体験者は、学校生活や友人関係の難しさ、学習の遅れや進学上の不利、合併症の恐れなど多くの困難に直面する。これらの問題の背景には、多感な子ども時代に発病し、病院内での特別支援教育を経て、療養・寛解期に普通校に復学するという特別な境遇がある。そこで、小児がんの子どもたちが置かれた特殊な境遇を少しでも「普通に」整えるための支援をしたいと考えた。

テレロボを使用すれば、入院中の病室から学校の授業に参加して先生や友だちとコミュニケーションを取ることが出来る。333-C地区ではLCIF地区シェアリング交付金を利用して、テレロボ2台と、勉強道具などを収納するための病室用ロッカー、患者交流ルームに設置出来る簡易型プラネタリウム等を、小児がんの子どもたちを支援する認定NPO法人ミルフィーユ小児がんフロンティアーズに寄贈した。

長期療養中の子どもたちの学習に役立つこれらの機器や備品は千葉県こども病院で活用され、たいへん喜ばれている。今後は、教育現場におけるテレロボ利用の仕組みづくりを支援出来るよう検討を進めている。

2024.02更新(333-C地区ガバナー/北野淳子)