海外の活動 半世紀続く
クロスカントリー大会

半世紀続くクロスカントリー大会

この10月、ミネソタ州のアレクサンドリア ライオンズクラブが主催するクロスカントリー大会「ミート・オブ・チャンピオンズ」は、50年目の大きな節目を迎える。毎年6~18歳の約2000人が参加するこのイベントは、ミネソタ州最大のクロスカントリー大会の一つだ。更に3000~4000人の観客が集まり、スタンドは超満員、大声で声援を送っても誰を応援しているのか聞き取れないほどの熱狂的な雰囲気に包まれる。

1973年に地元の学校との連携によりスタートしたこのスポーツイベントは、さまざまな進化を遂げてきた。市内の公園で開催されていた初期の頃には、ライオンズのメンバーがランナーのタイムを手動で記録していた。現在は行楽地にある設備の整った5kmのコースで行われ、電子計測システムでタイムを記録する。しかしテクノロジーは変化しても、心を躍らす熱狂は何も変わっていない。

アレクサンドリア ライオンズクラブにはミート・オブ・チャンピオンズやアイバンク支援のために、少なくとも年に12~15回行っている資金獲得事業がある。地元の教会のイベントや卒業パーティーなどでのワッフル販売だ。これは地元市民に大人気で、クラブは最大300人分が提供出来る設備を搭載したライオンズのロゴ入りトレーラーを所有している。ワッフル販売の収益は、トロフィーやメダルの購入などに充てられる。ライオンズが毎年購入するトロフィーの数は約100個、20万円余りになる。ライオンズのトロフィーの中でも最も重みがあるのは、優勝チームが持ち帰って次のレースまで飾られる、持ち回りのものだ。その銘板には、勝利と友情の数え切れない思い出が刻まれている。

トロフィーの提供だけでなく、会場の使用許可の申請、駐車スペースの確保、仮設トイレや医療用テントの設置等々、ライオンズの役割は多岐にわたる。レース当日も、コース上に散っている色鮮やかな落ち葉をメンバー数十人で掃いたり、駐車場での誘導を手伝ったり、コース上のガイドやゴールラインの審判を務めたりと、イベントのあらゆる側面に関わっている。15年間にわたりこの大会を取りまとめているハンセン委員長は言う。
「私の娘もクロスカントリーをやるのですが、中にはまとまりのない大会もあります。ミート・オブ・チャンピオンズの運営はとてもすばらしく、参加者は皆感動していますよ」

50 年の時を経て、ミート・オブ・チャンピオンズは町を象徴するイベントに成長した。アレクサンドリア ライオンズクラブもまた、この大会と共に地域社会に深く根差してきた。地域における彼らの奉仕は継続的で揺るぎなく、誰もがそれを知っている。

2023.10更新(国際協会配信 文/ジョエル・ラ・プーマ)