投稿リポート ウクライナからの避難親子
セラピー犬と触れ合う

ウクライナからの避難親子 セラピー犬と触れ合う

神戸須磨ライオンズクラブ(西村和洋会長/42人)は8月3日、ウクライナから避難している親子にセラピー犬と触れ合ってもらう活動を実施した。神戸市には今年2月の時点で50世帯82人が避難しており、その多くが市の社会教育施設・ふたば学舎で日本語を学んでいる。今回はここを会場に、犬と触れ合うことで少しでも心に安らぎを感じてもらえればと考えた。

事業には、「犬とともに社会に貢献する」という理念の下に活動しているNPO法人日本レスキュー協会からシェパードのたのちゃんとラブラドールのハッピーちゃんの2頭を派遣してもらった。大型犬ということもあり、子どもたちは最初こそ少しためらっているようにも見えたが、じきに男の子たちは精悍(せいかん)な雰囲気のたのちゃんの、女の子たちは優しそうなハッピーちゃんの周りに集まり、そのうちにみんな一緒になって触れ合って、別れ際には犬に抱きつく子もいる大変和やかなイベントとなった。

日本レスキュー協会では災害救助犬だけでなく、心のケアが必要な人に寄り添うセラピー犬の育成・派遣も行っている。セラピー犬は初めて会う人に触られても大人しくしていてほえることもなく、病気などのチェックや消毒も済ませている。それぞれの犬に担当のハンドラーが付いて、「こんな風に遊んでみよう」とセラピー犬との遊び方を教えてくれた。大きな輪をジャンプして飛び越えたり、犬がグー・チョキ・パーのカードをくわえて子どもとじゃんけんをしたりと、どんどん遊びが広がっていく。今回は全員が犬と触れ合いやすくするために、少人数の2グループに分けて実施した。

ウクライナからの避難民とセラピー犬との触れ合いは、日本では今回が初めてだと聞いた。早くこうした機会を持ちたいとずいぶん前から神戸市と打ち合わせを行ってきて、やっと実現することが出来た。神戸須磨ライオンズクラブはこれからも、日本レスキュー協会と共に心に寄り添う活動の機会を作っていきたい。
 
2023.08更新(MC・IT副委員長/岡本昭德)

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