獅子吼 ライオンと呼ばるる人と
LCIFについて考える

ライオンと呼ばるる人とLCIFについて考える

「ライオンと呼ばるる人」の冒頭に「事業を成功に導き」とあります。私は、これをどう解釈すべきなのかと考えました。年に5000万円を売って1000万円の利益を出す、1億円を売って2000万円の利益を出すといった金額の多寡のことなのか、そんなことではなくて、社会に受け入れられて評価されることなのか。ライオンズの集まりでこの問いを投げかけてみたところ、「どうしてそんなことを言うのか」と逆に問い返されました。

以前、LCIFについて話をしていた時、私が「100ドル寄付をお願いしてもなかなか出してもらえない」と言ったところ、あるメンバーから「ライオンズ・メンバーになったのなら寄付は当たり前ではないか。100ドルや1000ドルが出せないなんて、メンバーになる資格がない」という発言がありました。私は「そうだよなあ」と思いながらもどこか引っかかるものを感じ、「ライオンと呼ばるる人」について考えを巡らせることになったのです。前述の私の問いかけに応じてくれたメンバーからは、「事業を成功に導くことと、LCIFに寄付することは別の問題である。寄付は個人の意思によるもので、何人(なんぴと)も強制することは出来ないし、それによってライオンズにおける立場を評価されるものでもない。寄付はただ称賛され感謝されるものだ。メンバーを縛るような捉え方は間違っている」と苦言を呈されました。私自身がライオンズクラブについてもっと勉強し、理解を深めることが大切だと感じた次第です。

今、これをお読みのメンバーの皆様は、こうしたことについて考えたことがあるでしょうか。何気ない発言について更に深く考えたり話し合ったりする機会は、案外少ないものです。ライオンズクラブの中で多くのメンバーが関心を寄せる話題であっても、実は十分に理解をしないまま善しあしを口にしていることはないでしょうか。私には、こうした状況が多くの誤解を生んでいるように思えます。広く理解を得るための説明がなされず、結果ばかりが伝えられる。そうした事態が、今日の会員減少の一因となっているのではないかと危惧しています。

まずはLCIFの捉え方から発して、何となく理解出来ずにもやっとしている事柄について、自分自身が納得するまで考えてみたいと思います。メンバー一人ひとりが積極的に考えて意見を交換することが、ライオンズクラブという世界最大の奉仕団体の持続・発展につながるのではないでしょうか。皆様はどのように思われますか? 多くの方からご意見をお聞きしたいと願っています。
(元335複合地区協議会議長/1995年入会/78歳)

2023.05更新