投稿リポート 盲導犬育成支援の
チャリティーゴルフ大会

盲導犬育成支援のチャリティーゴルフ大会

東広島ウエスト ライオンズクラブ(寺本均会長/33人)は10月20日、東広島市の広島東映カントリークラブで、34回目となったチャリティーゴルフ大会を開催した。当日は雲一つない秋晴れの最高のゴルフ日和で、一般市民を含む参加者163人を早朝から出迎えた。日本盲導犬協会島根あさひ訓練センターの協力も得て、チャリティーホールにはPR犬がスタンバイした。参加者の中には初めて間近で盲導犬を見たという人もいて、一緒に写真を撮る人も多く見られた。

始球式は、全盲のマッサージ師である毛利マサオさん(41歳)にお願いした。ボールとの距離とピンの位置を伝えると、力強い見事なスイングでヒットし、周りから大きな声援と拍手が沸き起こった。これまで一度もゴルフの経験がなかったという毛利さんは、始球式の話を引き受けた後、猛練習を経て挑んだそうだ。「練習場へ行くと150球は打ってます」との報告に驚かされた。

毛利さんは18歳の時に工事現場での作業中に起きた転落事故で視神経を損傷し、突然光を失った。それから今日までには、計り知れない努力や苦悩と葛藤があったと想像する。苦難の日々の中、支援学校の寮に入り、料理、掃除、洗濯など自立して生活するすべを習得した。魚釣りが趣味だという3児のパパで、「目が見えないからといって決して何事も諦めたくない」と、いつも笑顔を絶やさない。「自分が社会参加して皆さんの前で行動したり話したりすることで、一人でも多くの人が視覚障害への偏見をなくしてくれればうれしい」と言い、近所の小学校へも白杖を持って出向き未来を担う子どもたちと触れ合っている。今回のチャリティーゴルフ大会でも「私が出来る全ての貢献をさせてください」という力強い言葉に、私たちは大きな感動と一層の勇気を得た。

大会は大成功のうちに終了し、収益金25万円を獲得することが出来た。これらは訓練センターへの寄付と、毎年行う近隣小学校数校での盲導犬授業に役立てられる。バリアフリーな東広島となることを願って皆で心を一つにした、有意義な一日だった。
 
2022.11更新(会員委員長/保久早苗)