投稿リポート 性暴力被害者支援について
講演会を開催

性暴力被害者支援について 講演会を開催

岡山西ライオンズクラブ(95人)は8月7日、公立学校共済組合岡山宿泊所・ピュアリティまきびにて、結成50周年記念講演「なくそう性暴力! 大切な人を守るために」を開催した。当クラブが企画して、公益社団法人被害者サポートセンターおかやま(代表理事・平松敏男弁護士)と共催し、目白大学心理学部心理カウンセリング学科の齋藤梓准教授を講師に招いた。コロナ禍・猛暑の中にもかかわらず、約90人が参加した。

被害者サポートセンターおかやまは、性犯罪・DV・ストーカー・殺人・傷害・交通事故・その他の犯罪被害者や、その家族・遺族を支援している。代表の平松弁護士は当クラブのメンバーでもあり、その縁で今回の開催に至った。講師をお願いした齋藤准教授は、2017年の性犯罪に関わる刑法改正の会議において委員や幹事を務められており、今回は性暴力被害者の心のケアや、被害者を支援する態勢づくりの重要性などお話しいただいた。

齋藤准教授は内閣府などの調査結果を示し、被害者の半数以上は警察への被害届提出や相談が出来ず、一人で抱え込んでいるといった課題を報告。被害の訴えや相談がしやすい社会環境づくりが急がれると指摘した。また被害者の約5割が不眠、頭痛など身体的な症状に苦しみ、心的外傷後ストレス障害(PTSD)を発症することを説明。「相談されたら話にきちんと耳を傾け、『あなたは悪くない』と伝えてほしい。周囲が支援すれば心の回復の手助けになる」と訴えた。

私自身も今回の講演を通して、性暴力の被害者の多くが誰にも相談出来ないという事実に驚かされた。そして周囲の家族・友人、そして社会の理解と支援が必要不可欠であることを強く感じた。
 
2022.09更新(会長/平田宏)