投稿リポート コロナ禍の札幌で
子どもたちの陸上大会

コロナ禍の札幌で子どもたちの陸上大会

9月25日(土)、前日の雨がうそのような晴天に恵まれ、第32回川崎静一郎記念陸上競技大会が札幌市厚別区の厚別公園競技場で行われた。これは北海道陸上競技協会と札幌陸上競技協会が主催して毎年行っている大会だ。川崎静一郎氏は戦後の食糧不足が続く時代に、子どもたちに栄養のある食品を食べさせたいという思いから食品会社を興した。また、北海道陸上競技協会の会長も務めるなど、事業以外でも健全な青少年の育成に長年貢献されてきた。同氏が札幌中央ライオンズクラブ(岡本信吾会長/20人)の第19代会長(1976-77年度)を務められたことから、当クラブでは第2回大会から後援を継続している。

北海道では2021年8月27日から新型コロナウイルスの蔓延を原因とした緊急事態宣言が発令されており、特に札幌市では感染防止の観点から厳しい規制が敷かれていた。子どもたちのスポーツ大会においても例外はなく、多くが中止を余儀なくされていた。札幌市以外では、感染状況に応じて大会が開かれている地域もあった。しかし感染が広がっていた札幌市の子どもたちは参加を断られるケースもあり、とても悔しい思いをしていたそうだ。

当クラブでは川崎静一郎記念陸上競技大会も開催か中止かやきもきしていたが、9月13日に開催の決定通知が届き、そこから準備に取りかかった。

コロナ禍で予定していた競技会が軒並み中止となり、日頃の努力の成果を発揮する場を奪われてしまった子どもたち。その鬱憤(うっぷん)を晴らすかのように全力で大会に臨み、元気な声が厚別公園競技場の青空に響いた。その姿を見て我々も「元気を出して前を向かなくては!」という気持ちになった。

大会運営を手伝う中、陸上競技協会の方からこんな声をかけて頂いた。
「コロナ禍で札幌市の子どもたちは本当に肩身の狭い思いをしていました。多くの方の協力でこの競技大会を開くことが出来ました。心から感謝しています」

来年もその後も、この大会が続く限り、ずっと後援を続けていきたい。改めてその思いを強くした一日となった。

2021.10更新(MC委員長/六土宗子)