投稿リポート 春風に泳げ!
77匹のこいのぼり

春風に泳げ! 77匹のこいのぼり

柏崎ライオンズクラブ(品田友子会長/47人)は今年も柏崎・夢の森公園の協力を得て、同園内でたくさんのこいのぼりを泳がせる事業を5月下旬まで実施している。近年は住宅環境などによっては、町中でこいのぼりを揚げにくくなった。そこで市民の皆さんに家で眠っているこいのぼりの提供を呼びかけて、自然あふれる公園の中に一斉に飾り、元気に泳ぐ姿を見てもらおうと考えたもの。今年で5年目を迎えた。

今回こいのぼりを設営したのは、カキツバタが群生する池の上。3万本を超えるカキツバタは、同園が10年以上にわたり市民の協力を得て増やしてきたものだ。設営場所の選考は特に慎重に、先年の仕上がりをフィードバックしながら検討している。当クラブの春日勇一環境保全・青少年指導YCE委員長と公園管理者との協議から始まり、景観をイメージして位置を相談し、管理上の意向も伺い、施工上も無理のないように調整が行われる。

こいのぼりの設置作業は、4月13、14日に実施した。天気は曇り時々小雨。時折風強し。池の両側にある林から林へ、養生した杉の木を利用し、アンカーを打ってワイヤーを渡す。その後ローラー式ブームリフトという高所作業車を利用し、こいのぼりを飾り付けていく。人がバケット部分に乗ったまま高さの調節や走行も出来る特殊な重機だ。長年携わっているメンバーを中心に作業が進められ、地上高約10m、全長約100mのワイヤーに、約1mのスパンで大小77匹のこいのぼりが泳いだ。展示中には強風で外れたり絡まったりすることもあり、その都度直す必要がある。また、5月下旬には撤収の作業も待っているが、ひとまず一段落だ。

遠くから眺めると空間的なアートに見え、里山の光景に色を添えている。柔らかな陽ざしの中でこいのぼりが春風に泳ぐ姿は、見ているだけでも心地よい。5月中旬にはカキツバタの花が見ごろを迎え、こいのぼりとの共演が楽しめるはずだ。天気の良い晴れた日にコロナ対策をして家族で園を散策し、写真撮影など自然の中で思い思いに楽しんでもらいたい。柏崎ライオンズクラブとしては、この事業が柏崎の春を飾る風物詩の一つとなればこの上ない幸いである。

2021.04更新(PR・情報委員長/野澤保行)