投稿リポート SDGs実践としての
海浜清掃活動

SDGs実践としての海浜清掃活動

北海道にあって比較的雪の少ない、温暖な場所として知られている街。それが我々伊達ライオンズクラブのホームタウン、伊達市だ。戊辰戦争後の明治3年、仙台支藩・亘理藩の藩主、伊達邦成が家臣250人を率いて入植を始めたのがそのルーツで、現在は人口約3万3000人を有する、暮らしやすく落ち着いた静かな街である。

市内唯一のライオンズクラブで会員数53人、来年2021年には結成60周年を迎える和気あいあいとした歴史のあるクラブ。そんな我々伊達ライオンズクラブが今年度のメイン奉仕事業の一つとして行ったのが、国連の掲げるSDGs(持続可能な開発目標)の14番「海の豊かさを守ろう」を実践するための海浜清掃活動だった。 

きっかけは、今年度331-C地区第1副地区ガバナーを務める当クラブ・メンバー須藤敏幸さんから「クラブとして地域に貢献するため、具体的な行動としてSDGsに取り組んでほしい」という提案を受けたことだった。

9月24日木曜日正午。伊達市西浜地区にある公園、漁港交流広場に集合したメンバー約30人が、公園内と隣接する海岸、草地で手分けしてごみ拾いを行った。事前に市役所経済環境部環境衛生課に相談し、実施すべき場所を決め、ごみ袋や軍手の提供も受けていた。私は以前から今回清掃を行った海岸を度々訪れているが、決して奇麗とは言えず、どちらかと言えば市民にとってはなじみの薄い海岸だろう。当日も「こんな場所があったのか」という声が聞かれ、海のある街に住んでいながらその存在を遠く感じていたメンバーも多くいたのではないかと思う。

晴天の下で約1時間ほどごみを集めたが、発砲スチロール、レジ袋、タバコの吸い殻、ペットボトル、ゴムチューブ、ホタテの貝殻など、20Lサイズのごみ袋に約20個分。当初想定していたような漂流、漂着ごみよりも陸地側からの投棄ごみが大半と思われ、改めて我々市民の環境に対する意識を高めていく必要性を感じた。また収集したごみが目に見えて増えていくにつれ海岸が奇麗になっていくのを確認出来るので、大きな達成感を得られる活動であった。

海のみならず後方には山々を有する自然豊かな伊達市なので、SDGsの目標15「陸の豊かさも守ろう」のターゲットの一つである「森林の持続可能な管理」など、取り組むべきSDGsが多くある。それらの活動をより多くの市民の皆様に知って頂き、ライオンズクラブへの参加、賛同者を増やしていきたいと思っている。
 
2020.10更新(会長/山木博孝)