国際財団水くみからの解放

水くみからの解放

想像してほしい。飲み水や生活に必要な水をくむために、子どもと一緒に炎天下のサバンナを歩き続けることを。3マイル(4.8km)の道のりは大人でも辛いものだが、ましてや5歳の少女にとってはどれほどの労苦か。十分な水が得られない地域ではそれが日常なのだ。

想像してほしい。水場にたどり着いた時にはもう疲れきっている。しかもそこには濁った水しかない。子どもの目の周りにハエがたかる。子どもには学校で読み書きを学んで、より良い未来を手に入れてほしいのに、水くみを手伝ってもらわなくてはならない。仲間と一緒に少しだけ休息を取った後、力を振り絞って立ち上がり帰路に就く。そして明日もまた、同じ仕事が待っている。

15歳のバレンチナ・マチクにとっては、想像するまでもないことだ。これまでの彼女の人生は、ずっとそうした日々だった。しかしライオンズクラブ国際財団(LCIF)交付金7万7000ドルとライオンズクラブの奉仕により、マチクと村の人々は毎日の水くみから解放された。これこそ、「ニーズがあるところに、ライオンズがいる」である。

タンザニアでの水問題を知ったオーストリアのライオンズは、地元のライオンズとの協働を申請した。そしてタンザニアの18クラブと、タンザニアの水供給事業に取り組むオーストリアのNGO・SEI SO FREIと共に、清潔な水を手に入れることが難しいいくつかの村で井戸の建設事業「ランド・フォー・ライフ・プロジェクト」に着手したのだ。

事業には9カ月を要し、井戸を3基掘削し6個の貯留タンクを取り付けた。工事が進められている間に、村人はボランティアから新式の農業と魚の養殖技術を学んだ。このプロジェクトにより水不足は解消され、5000人もの人々の収入増加につながった。その恩恵は、何世代にもわたり続くだろう。

「村に井戸が出来たことで、私は救われました。以前は遠くまで水をくみに行かなくてはならなくて、しかもそれは野生動物も利用する水場でした」
と、マチク。しかしランド・フォー・ライフ・プロジェクトにより、彼女と家族は清潔な水が使えるようになった。マチクは水くみの代わりに、勉強に力を入れることが出来る。

13歳のムワチャ・ムウィタが暮らす村でも、井戸が出来たことで人々の生活が大きく変わった。彼女はもう、料理をしたりお皿を洗うために遠くまで水をくみに行かなくていい。
「私は学校が大好きです。だってタンクからたくさん水が飲めるから」

2019.05更新(文/カサンドラ・ロトロ)