トピックス 4年ぶりに再開した
青少年交換事業

4年ぶりに再開した青少年交換事業
村岡中学校で行われたYCE来日生と中学生の交流会

新型コロナウイルス感染症も落ち着き、海外からの訪日客数がコロナ禍前の水準に戻る中、335複合地区のユースキャンプ及び交換(YCE)活動が4年ぶりに再開した。

ライオンズクラブ国際協会の青少年交換プログラム発祥の地である335複合地区では、2023-24年度の冬期交換でマレーシア、ニュージーランド、イタリア、ドイツに計9人を派遣し、マレーシアから13人が来日した。マレーシアからの来日生は12月8日早朝に関西国際空港に到着。その後、それぞれのホスト家庭に分かれてホームステイがスタートした。各準地区においてもさまざまな行事が組まれ、来日生はホスト家庭での生活と、全員が集まるプログラムを通して国際交流を図った。

村岡ものづくりキャンプでのちくわ作り体験

12月11日には、大阪市のユニバーサル・スタジオ・ジャパンに来日生が集合。夜遅くまでアトラクションやパレードを楽しむ姿は、とてもほほ笑ましいものがあった。また、12月20日から22日には兵庫県・村岡ライオンズクラブの協力でスキーキャンプが企画されていたが、降雪がないため急きょ「村岡モノづくりキャンプ」に変更。村岡中学校の生徒との交流会の他、香住町の「ジオパークと海の文化館」でのちくわ作り、香住高等学校の生徒と一緒に缶詰作りなどを体験した。ちょうど寒気が南下して雪を楽しむことも出来、YCE生は大いにはしゃいでいた。最終日は全員で世界遺産の姫路城を訪問し、日本の歴史にも触れて大満足の様子であった。

各ホスト家庭においても、連日さまざまな行事が組まれた。335−A地区(兵庫県東)に派遣されたJoey Lee Le XuenさんとWong Zi Xuanさんは帰国前日、ホスト家庭の伊藤めぐみさん(神戸みなとライオンズクラブ)らと共に餅つきを体験した。

YCE事業についてはさまざまな意見があるが、青少年に通常の旅行では得られない体験を提供することが、今後の国際交流の発展につながると期待している。

2024.01更新(取材/ライオン誌日本語版編集長・団英男<兵庫県・神戸みなとLC>) 

来日生 Joey Lee Le Xuenさんの感想


YCE参加者として私を受け入れ、両手を広げて歓迎してくださった皆さんに感謝いたします。日本ではどこへ行っても、人々の優しさが伝わってきました。人々は誰に対しても礼儀正しく、常に感謝の気持ちを表します。時には言葉の壁を感じることもありましたが、出会った人たちとコミュニケーションを取り合い、互いに親しくなる妨げにはなりませんでした。

滞在中には、漢字の書き方やちくわの作り方など日本文化も学びました。 私にとっては全てが新しくユニークな経験であり、与えられた機会にとても感謝しています。今回の経験を通じて、相互理解と友情、多様性の美しさに対する共通認識を育むという異文化交流の大切さを強く感じました。

来日生 Wong Zi Xuanさんの感想


YCE生として、都市の活気あふれる大阪と、山と海の間の美しい神戸で過ごした日本訪問は、伝統と現代性の融合に彩られた貴重な経験でした。異国で過ごすことへの不安は、人々の礼儀正しい振る舞いや心からの笑顔で表現される温かさに接して消え去りました。ホームステイでは日本の家庭生活を経験し、日常の中に織り込まれた習慣や儀式について知ることが出来ました。当初は障壁だった言語は架け橋になり、日本語のフレーズを学ぶことで人々とのつながりが深まり、友情が築かれました。

日本での時間はとても充実したもので、古いものと新しいものが調和した日本は、グローバルな視点を形成する機会を提供してくれました。

尼崎レオクラブ・寺脇心愛さんの感想


マレーシから来日した11人のYCE生と共に、村岡ライオンズクラブが拠点にしている香美町村岡区でのキャンプに参加しました。1日目は村岡中学校の中学生との交流。4人のYCE生によるプレゼンテーションが行われました。英語の発表を聞いたり、ゲームを通じて交流したり、中学生にとっては本当に良い経験になったと思います。2日目は、サバ缶作り、ちくわ作りを体験。皆とても楽しんで取り組んでいました。この日はたくさんの雪が降り、見慣れない雪に喜んで寒い中でずっと遊んでいる姿を見て、こちらまで楽しくなりました。最終日3日目は、姫路城へ。天守へ登るのは大変そうでしたが、お城の上からの景色に笑顔を浮かべていました。

YCE生たちは日本語の上手な人が多く、日本語で感謝の気持ちや感想を言ってもらい、とてもうれしく思いました。今後もこのような活動が続き、増えていくと良いと思います。

●関連記事
「視野が広がる世界が変わる日米学生交換計画」(2018.05更新)