編集室 ライオン誌の神髄

ライオン誌の神髄

国際協会の公式機関誌である「ライオン誌」日本語版は、「理事会方針書 第16章ライオン誌」に示された編集、運営方針に沿い、1958年の発刊以来、国際協会の方針及び活動に関しての情報、国際会長メッセージ、国内外の奉仕活動のリポートなどを集めて誌面が構成されています。ライオン誌日本語版委員会は職権委員の国際理事、各複合地区から選ばれた委員8人により構成され、高い見識と経験を持つ委員がいろいろな角度から意見を出し合い、議論の後に編集がなされます。

一冊のライオン誌には、今のライオンズの姿とそれぞれのストーリーがあり、時にはそれまで知らなかった各地の歴史や慣習などを教えられることもあります。そんな心躍る誌面を通じて、メンバーは新たな出会いを得、有益な情報を知ることが出来るのです。

長年にわたり行ってきた奉仕活動を大切に継続させながら新たなる奉仕活動を創造する時、「クラブ独自の奉仕は?」と迷った時、あるいは新クラブ結成の折、ライオン誌を手に取って他の地区やクラブの活動に触れ、大きなヒントを得た経験を持つメンバーは多いと思われます。これこそ、ライオン誌の神髄でありましょう。

ライオンズの奉仕活動は時代と共に変化しており、ライオン誌を見ればその時々の社会情勢も手に取るように分かります。例えば、近年多くのクラブが支援に取り組む「こども食堂」。東京都大田区のある女性が日本社会に隠れた「見えない貧困」を目の当たりにしたことに端を発したこども食堂は、食事の提供だけでなく、子どもの孤食解消や地域の交流の場にもなっています。ライオン誌はこの新たなニーズにいち早く取り組んだクラブの活動を報じ、その後、多くのクラブが「見えない貧困」で困窮する家庭への支援に力を注ぐようになりました。ライオン誌にたびたび掲載されるそれらの活動の記事は、他者を思いやり助け合う心を持ち、子どもたちに夢や希望を育むライオンズの姿をよく表していると思います。

印刷版の発行回数減少に伴い2018年から更に充実させたウェブマガジンは、よりタイムリーに情報を発信し、今後の奉仕活動の糧となるべく進んでいます。印刷版と同様にウェブマガジンを多くのメンバーにお読みいただけるよう、より深みのある情報源にしていきたいと考えています。

2023.10更新(ライオン誌日本語版委員/田中明<埼玉県・和光ライオンズクラブ>)