国際財団 眼科クリニックを拡張し
地域のニーズに応える

眼科クリニックを拡張し地域のニーズに応える

「白内障の手術の後、何年かぶりに子どもの顔をはっきりと見ることが出来た。こうした瞬間に立ち会えるのはすばらしいことです」。ライオンズクラブ国際協会411-B地区(ウガンダ)のセドラス・ルウェキキヤ元地区ガバナーは、首都カンパラにある聖フランシス・ンサンビヤ病院の庭の木陰でそう語った。木々の向こうに、足場に囲まれた2階建ての眼科クリニックが見える。2024年に改装・拡張工事が完成すると、この施設の広さは500平方メートル以上になり、医師や職員も増員されて、外来診療を年間2800件から8100件に増やすための準備が整う。

「クリニックの拡張を本当にうれしく思っています。これで私たちは地域のニーズに応えられるようになります」とルーシー・ナマクラ医師は笑顔を見せた。以前は重度の斜視がある赤ん坊を連れてきた家族に、遠方の大病院を紹介しなければならなかった。患者にとっては旅費も大きな負担になる。「新しいクリニックでは最新の機器でより良いケアが提供され、患者家族の負担も軽減されます。拡張事業をサポートしてくださったライオンズクラブ国際財団(LCIF)と末日聖徒チャリティーズに感謝します」

LCIFと末日聖徒チャリティーズは2018年にパートナーシップを結び、アフリカ、南米、中東で回避可能な失明をなくす闘いに挑んでいる。カンパラでは長い間、地域社会の眼科医療におけるニーズを満たせずにいた。 そこで411-B地区のライオンズが眼科クリニックを拡張・改善するためにLCIF視力ファースト交付金を申請。更に末日聖徒チャリティーズの協力によって合計42万ドル以上が拠出され、より多くの人々が恩恵を受けられることになった。クリニックが完成すると、白内障手術や糖尿病網膜症検査の件数が飛躍的に増えるだけでなく、学校に通う子どもたちを対象とした眼科検査も毎年2万件以上実施されることになる。

「私は患者の視力回復に携わる時、いつも大きな喜びを感じています。それはまるで魔法のようです。 それまで暗闇の中にいた人が、光を得た時のことを想像してみてください」とナマクラ博士。来年、聖フランシス・ンサンビヤ病院に、新しくなった眼科クリニックが開業する。各部屋には光があふれ、多くの患者たちが久しぶりに、あるいは初めて光を見ることになるだろう。

2023.07更新(国際協会配信 文/レイア・ウィリアムズ)