獅子吼 パラオ共和国に
ライオンズクラブを!

パラオ共和国にライオンズクラブを!

2022年、元333複合地区管理委員長を通じて私に、グアムの久場純枝前204地区ガバナー(アガット・グアメリカ ライオンズクラブ)から「パラオ共和国にライオンズクラブをエクステンションするお手伝いをしていただけないか」という声がかかりました。久場さんとは2013年にサイパンで開催された204地区年次大会に参加した時に知り合い、お付き合いが続いています。そこで私は9月30日から10月2日にかけて初めてパラオ共和国を訪問。久場さんとは中継地のグアムで合流しました。

パラオでは総領事を含む6人が出迎え、首からレイをかけてくれました。パラオには586もの島があるそうです。翌日は副大統領の出身地であるペリリュー島への島巡りでした。行く先々にある旧日本軍の戦跡で説明を受け、胸が痛みました。その一方で、美しいコバルト色の海にはサメや色とりどりの魚の群れが泳いでいました。このすばらしい光景は今でも目に浮かびます。

2日目は、アガット・グアメリカ ライオンズクラブと、姉妹提携を結んでいる愛知県・名古屋千種ライオンズクラブとの合同アクティビティとして実施する、道路標識設置の事前調査を兼ねた現地視察に同行しました。ホテルを朝8時半に出発。島の突端にあるアルコロン灯台まで約4時間の旅です。この時も途中に旧日本軍の激戦を思わせる戦跡があらゆる所にありました。また多数の慰霊塔を見るにつけ、改めて戦争の荒々しさを感じました。

出発から1時間半ほど走ると、草原の丘にすばらしいドームの建物が見えました。これは台湾の援助によって建てられた国会議事堂です。周りには他に建物らしい建物はありません。しばし議事堂を見学した後、一行はアルコロン灯台へ向かいました。今回私たちが利用した出来立てのハイウェイ道路は、韓国からの援助で造られたそうです。道中には、日本のライオンズクラブから寄贈された数々の看板がありました。

16時には副大統領のオフィスに戻り、外務省高官ら15人を相手に、私からライオンズクラブの歴史や、ライオンズが世界一の奉仕団体であることなど、1時間程度のオリエンテーションをし、久場さんが通訳を務めてくれました。皆さんとても熱心に聴いてくださり、ライオンズクラブに興味を持っていただけたことに感謝しております。

オリエンテーション終了後、私からのバナーとパラオ政府からの贈答品を交換しました。パラオ共和国でのライオンズクラブ結成については、現在、国や総領事を始め関係者が協議中です。また一つ、新たなライオンズ国が誕生し、世界に奉仕の精神が広がること、そしてライオンズの仲間が増えることを楽しみにしています。
(元333複合地区協議会議長/1983年入会/79歳)

2023.01更新