海外の活動 世界に平和を広める
チャリティー・マラソン

世界に平和を広めるチャリティー・マラソン

2022年6月、カナダのモントリオールで第104回ライオンズクラブ国際大会が開催された。そしてこの時もまた、大会開催地をゴールに設定したチャリティー・マラソンが行われた。

最初のチャレンジは2013年。ポーランドのマリウス・ザイブ元地区ガバナーら3人のライオンズ・メンバーが、ポーランドのシュチェチンから国際大会開催地ドイツ・ハンブルクまでの420kmを走って1万5000ドルの寄付を集め、この年、大洪水に見舞われたドイツの子どもたちを支援した。以来ザイブ元地区ガバナーは、毎年このチャリティー・マラソンを実施している。マラソンの目的は世界平和の促進と、子どもたちを支援するための募金を募ることだ。これまでに三つの大陸の16カ国で走り、30万ドル以上を集めてきた。これらは、ルワンダとタンザニアでの学校建設や、ネパールでの学生寮建設、レバノンのシリア難民キャンプでの救急車購入などに使用された。16年の福岡国際大会では、広島からスタートして5日間で270kmを走破。集めた募金で、日本とネパールの地震被災者を支援した。

22年はポーランドとドイツ、ウクライナから参加した8人のメンバーが、アメリカ・イリノイ州オークブルックにあるライオンズクラブの国際本部からモントリオールまで、1026kmを走り(一部は車で移動)8万ドルを集めた。これらはロシアによるウクライナ侵攻で親を失った子どもたちのために、ウクライナ西部の都市・リヴィウにある児童養護施設の改修と家具の寄贈などに使われる。

「今回のマラソンでも多くの刺激を得た」と、ザイブ元地区ガバナーは言う。その一つが、ウクライナ国旗の青と黄色に照らされたナイアガラの滝を訪れた瞬間だ。彼らはまた、道中ずっと熱烈な歓迎を受け続けた。カナダにはポーランドに次いで2番目に多くのウクライナ系ディアスポラ(離散民)が暮らしているためかもしれない。ランナーたちは、ウクライナが欧州連合(EU)の加盟候補国として承認された6月23日に、カナダの首都オタワに到着した。そして8人全員でゴールを果たすと、チームでモントリオール国際大会に参加した。
「私たちは同じ時を共有し、一つの目標に向かって走ることで、平和のメッセージを世界の国々に広めます。モットーは『ウィ・ラン、ウィ・サーブ』です」

チャリティー・マラソンの詳しい内容は、freedomcharityrun.org で見ることが出来る。

2023.01更新(国際協会配信 文/アンマリー・マニオン)