投稿リポート 周南公立大学開学記念 
"あじさい通り"贈呈

周南公立大学開学記念 “あじさい通り”贈呈

1971年に私立大学として誕生した徳山大学は、創立50周年を機に2022年に公立化され、周南公立大学として改組した。敷地内の丘の上には、大学創立に貢献した山口県・徳山市(現・周南市)の故高村坂彦元市長の銅像と、幕末期の長州藩萩城下で吉田松陰が開いた私塾・松下村塾の模擬建造物がある。多くの人材を育成し日本の近代化に大きく貢献した吉田松陰と、松陰を師と仰ぐ高村氏の遺志を継ぎ、大学創立20周年を記念して作られたと聞く。

この丘にはこれまで関係者以外は立ち入ることが出来なかったのだが、藤井律子市長と高田隆学長は周南公立大学の開学を祝し、市民に開放することを提案した。像も建物も大学の象徴的存在でありながら手入れが行き届かず、そこへ通じる道も周辺も荒れた状態だった。そこで、新しく生まれ変わるのを機にきれいに整備し、地域に愛される大学としてこの場所を開放、多くの市民の憩いの場になってほしいと考えたのだ。この要望を受けて、336-D地区5リジョン1ゾーン(山口県中部地方=周南地区)に所属する八つのライオンズクラブ(下松、徳山、光、新南陽、徳山中央、下松中央、周南、新南陽若山)は合同奉仕事業として、建物へ続く幅2m、長さ80mの小道にアジサイ182本を植えて「あじさい通り」とし、併せてその入り口に「周南公立大学『あじさい通り』のご案内」の立て看板を寄贈することにした。

3月21日に170本のアジサイを植樹。残りの12本は5月1日のあじさい通り開通式で、各クラブ会長8人と藤井市長、高田学長に植えてもらう予定だった。そのために4月29日に8クラブ合同で最終整備を行うはずだったのだが、雨で中止。午後から天気が回復したので急きょ新南陽若山ライオンズクラブだけで道の整備とツタや雑木の除去を行った。大学側も積極的に斜面の雑草や木々の整備等をしてくれ、見違えるようにきれいになった。

そうした努力にもかかわらず5月1日の開通式は、新型コロナの影響などで中止となってしまった。式は6月5日に延期され、当日、式典開始1時間前に各クラブ会員が協力して清掃と会場整備を行った。

開通式には藤井市長や、8クラブの会長、会員約40人、大学生40人を含む大学関係者ら多数が参加した。式は新南陽若山ライオンズクラブの三戸保志会長による開会あいさつに始まり、小野稔ゾーン・チェアパーソンから高田学長に目録を贈呈し感謝の言葉をいただいた。式の終了後には、記念植樹を提案した小林直樹リジョン・チェアパーソンの発声で、参加者全員でライオンズ・ローアを唱和。そしてきれいに整備されたあじさい通りの歩き初めを行った。

3月に植えたアジサイがもう咲き始め、式典に彩りを添えてくれた。まだまだ小さな花ではあるが、今春入学した1期生が卒業を迎える4年後には花も学生たちも大きく立派に成長していることだろう。我々ライオンズが作ったあじさい通りが、そして周南大学が、市民の笑い声があふれる憩いの場となり、やがては周南市の名所となることを願っている。

2022.06更新(5リジョン保健福祉環境保全委員/山田圭子)