投稿リポート コロナに負けるな!
ニーズに応えて奮闘

コロナに負けるな! ニーズに応えて奮闘

世界中で新型コロナウイルスという未知のウイルスが猛威を振るっている。日本では東京を始めとする大都市を中心にまん延し、人々は外出や人との接触を自粛するなど、誰も経験したことのないような異常な事態が続く。そうした中で新潟万代(ばんだい)ライオンズクラブ(48人)は、地域のさまざまなニーズに応える活動に取り組んできた。

今年春頃は全国でマスクが不足、買い占めが起こり、必要とする人に行き渡らないという状況だった。そこで当クラブは、「子どもたちのためにマスクを作ろう!」と奮起。2018年6月に当クラブ・メンバーが立ち上げた子ども食堂「にっこり食堂Everyone」と共同で、家族を含め10人程が集まり、3月4日にマスク作りを開始した。慣れない作業で悪戦苦闘の連続だったが、1200枚を作り上げ、放課後児童クラブ「ひまわりクラブ」等、各所に届けることが出来た。マスクを手にした子どもたちのうれしそうな笑顔を見た時には、それまでの苦労が一瞬で吹き飛んだ。

全国各地で行われている子ども食堂でも、新型コロナウイルスの影響は大きい。大勢が食卓を囲んで食事をするのは難しいと、運営を休止するところも少なくない。しかしにっこり食堂Everyoneは、当クラブ・メンバーが社長を務める新潟第一ホテルの協力を得て、各家庭に弁当を配るという方法で運営を続けている。そこで当クラブはこれを支援。母の日のある5月に、通常は大人200円、子ども50円で提供されている弁当160食分に加え、カーネーションを無料配布することが出来た。

8月には、にっこり食堂Everyoneの計画で当クラブも協力している「夏のお楽しみ会」について話し合いを行った。新型コロナウイルスがまん延する中、人を集めてイベントを開催して安全を保てるかという懸念もあった。最も簡単で安全なのは中止ではあったが、それでも子どもたちに夏の思い出を残してあげたいとの思いから、開催という結論に至った。

当日は、マスクやフェイスシールドを付けて準備に当たった。熱中症が心配されるほどの酷暑だったが、感染者が出てしまっては子どもたちの心に傷を付けてしまうと、あらゆる指導をして感染防止の徹底を呼び掛けた。当初は何人くらい来てくれるかと心配していたが、夏のお楽しみ会がスタートすると、たくさんの方々が家族で遊びに来てくれた。来場者からは「夏らしいイベントに参加出来てうれしい」「今年はいろいろなお祭りが中止になってしまったので、今日は子どもに浴衣を着せてあげる機会が出来て良かった」など、多くの方から喜びの声を頂いた。そして無事に一人の感染者も出すことなく、夏のお楽しみ会を大成功で終えることが出来た。

また、子どもたちに夏休みの最後を楽しんでもらおうと、にっこり食堂Everyoneと当クラブで「防災ヘリコプターの見学会」を計画し、引率や見学のサポートを行った。近年は地震や大雨など、日本各地で災害が発生している。見学会は1時間という短い時間ではあったが、子どもたちと一緒に人の命の大切さを学ぶことが出来、とても良い経験になった。

新型コロナの収束についてはまだまだ見通しが立たない中ではあるが、我々新潟万代ライオンズクラブは、未来を担う子どもたちのために力を合わせてさまざまなことにチャレンジし、ボランティア活動をしていきたい。

2020.12更新(会長/佐藤雅裕)