国際財団過去のLCIF支援が
コロナ対策への礎を築く

過去のLCIF支援がコロナ対策への礎を築く

今、世界中で、治療を求め多くの人が病院に押し寄せている。新型コロナウイルス感染症の拡大で医療体制はひっ迫、社会生活は一変し、前例のない「新しい生活様式」の実践が求められている。病院では人工呼吸器や感染予防のためのマスク、ガウンなどの防護用品が不足。病床さえ足りていない状況だ。また、全ての患者を受け入れるだけの人材確保が難しく、多くの医療従事者は過重労働を強いられている。コロナ禍は、多くの人にとって初めて直面する事態だが、西アフリカのシエラレオネ共和国にあるコイド公立病院においては、残念ながら以前にも見られた光景だった。

2014~16年、シエラレオネはエボラ出血熱が大流行した国の一つとして、この病と戦っていた。4000人近くが亡くなり、そのうちの7%が医療従事者だった。学校閉鎖、経済活動の停止、医療体制の崩壊は日常となっていった。今年、新型コロナウイルスの流行が報道された時、病院関係者はエボラの恐怖を思い出したが、一方で今は十分な準備が出来ているという確信もあった。

エボラの大流行後、ライオンズクラブ国際財団(LCIF)はヨーロッパのライオンズからの指定献金を受け、24万4068ドルをNPO団体パートナーズ・イン・ヘルス(PIH)に交付した。この支援により、PIHはコイド公立病院にトリアージ対応エリアを設置。緊急医療用の独立した施設を建設し、感染予防に配慮した緊急医療体制を確立した。

他にも、医療廃棄物を安全に処理するための設備や、使用済みリネンを洗う洗濯室の設置など、LCIFの支援によって、献身的に働く医療従事者のための感染予防対策を徹底することが出来た。病院の収容能力の増強に加え、院内の衛生管理チームには専門的な開発トレーニングが実施された。衛生管理チームは、病院の安全性・機能性を担う重要なポストであり、特に感染症流行下においてはなお更だ。コイド公立病院では、患者に対するトリアージ処置、衛生管理、医療廃棄物の処分方法などが組織化された。

シエラレオネPIHでディレクターを務めるジュルダン・マッギン氏は言う。
「かつての閉鎖された施設と信用度の低い医療システムは、見たこともないような高品質の医療ケアを提供する場所へと生まれ変わりました。LCIFは今もここで重要な役割を担っています。LCIFが早くから設備投資や人材サポートをしてくれたおかげで、コイド公立病院は患者にとって安全で快適な場所になったのです」

2020.08更新(文/ジェイミー・ウェーバー)