投稿リポート 戦没者に思いを馳せて
平和祈念公園清掃

戦没者に思いを馳せて 平和祈念公園清掃

6月20日、朝10時から沖縄県の浦添ウェスト ライオンズクラブ(下地玲子会長/29人)は糸満市摩文仁にある沖縄県立平和祈念公園の清掃を行った。当クラブと2ゾーンに属するブラザー・クラブのメンバー、沖縄県立浦添工業高校の生徒15人が参加し、総勢約50人で実施した。この事業は沖縄リジョンで毎年実施している恒例事業である。

県立平和祈念公園は沖縄本島南部に位置し、多くの方に知られている通り「沖縄戦終焉(しゅうえん)の地」である。園内には沖縄戦の写真や遺品などを展示した平和祈念資料館、沖縄戦で亡くなられた全ての人々の氏名を刻んだ「平和の礎(いしじ)」、戦没者の鎮魂と永遠の平和を祈る「平和祈念像」などがあり、摩文仁の丘には、国立沖縄戦没者墓苑や府県、団体の慰霊塔が50基建立されている。毎年6月23日の沖縄慰霊の日には式典などが行われ、多くの方が慰霊に訪れるため、沖縄リジョンでは平和の礎を始め園内の清掃を実施しているのだ。

今年の清掃場所はブーゲンビル島戦没勇士之塔を選んだ。ブーゲンビル島で旧日本軍はアメリカ軍と戦闘し、その後、米軍の後を引き継いだオーストラリア軍とも交戦した。この勇士之塔には、ブーゲンビル島を中心としたソロモン群島地域で戦没した方々の遺骨が納められている。

当クラブ・メンバーを始めとした面々は、草木が生い茂っていたこの碑の周辺を、大粒の汗を流しながら約2時間掛けて清掃。大変な作業だったが、ブーゲンビル島の戦いで亡くなった方々の霊をしのびつつ、清掃作業を終えた皆の表情は、すがすがしいものだった。

平和公園は、摩文仁の丘陵を南に望み、南東側に沖縄の美しい海岸線を眺望出来る台地にある。広い芝生があり、現在はピクニックやレクリエーションにも利用されている場所だ。二度と外国の植民地にならないよう、平和への願いを発信する公園として整備を進めている沖縄県と共に、今後も清掃活動を続けていきたいと考えている。

2020.08更新(PR委員長/上原由佳利)