国際財団何世代も愛される
ブルーベリー園を

何世代も愛されるブルーベリー園を

アメリカ・ニューヨーク州の小さな町トロイに、景観と安全の両面で問題を抱える地域があった。その辺りは生活するには不便な場所で、空き家となった多くの家々が完全に放置されていた。

地元オールバニー・トロイ ライオンズクラブのメンバー、グレゴリー・シェルドンは、この地域を何とか有効活用出来ないかと考えた。そこで、地域に近いオールバニー・ビクトリー・ガーデンズと提携。同社が土地を購入して空き家を解体した上で、ライオンズクラブや地元の他団体、住民らが、解体で出たがれきや生い茂った雑草を取り除き、コミュニティー・ガーデンを作り上げた。シェルドンには、ここをブルーベリー園にする構想があった。

こうして出来たコミュニティー・ガーデンは、地域の中で大きな役割を担うようになり、いくつかのプロジェクトも生まれた。それは公的サービスでは賄いきれない、自給自足の取り組みや栄養価の高い食料の収穫といった点でも価値のあるものだった。また、住民たちは社会的、経済的な違いを超えて園芸の知識を共有し、食物を育て、ボランティアの時間を共に過ごすことで、互いに多様性を認め合うようになった。

シェルドンが提案したブルーベリー栽培のためには、土壌の改良が必要だった。オールバニー・トロイ ライオンズクラブは必要経費を賄うために、アンセム基金とライオンズクラブ国際財団(LCIF)のパートナーシップによる1500ドルの交付金を申請した。シェルドンは、木材チップをまいたり土壌を覆うマルチシートを張ったりといった作業に協力してくれる地元企業やボランティアをリストアップ。ライオンズ・メンバーとアンセムのボランティア、そして地域住民らは、一緒にブルーベリーの苗木200本の植樹を実施した。

オールバニー・トロイ ライオンズクラブは、地域社会の中で誰もが健康でいられ、食料を得て、社会的公正を保てるよう積極的に地域奉仕に取り組んでいる。ブルーベリーの育成事業はその目的にまさにうってつけだ。ブルーベリーの実には、とても高い栄養価と抗酸化作用がある。花はミツバチなどの花粉を運ぶ虫たちを引き付け、近隣の農家の収穫量も増えるだろう。もともとここの土は砂分を多く含む粘土質で水はけが良く、畑にして耕したことで大雨の際に大量の水を貯え洪水を抑制することも期待される。また土とブルーベリーの木々は空気の浄化にも貢献する。

LCIF、アンセム基金、オールバニー・トロイ ライオンズクラブ、グレゴリー・シェルドン、そして大勢のボランティアによって、かつては空き家が並び地域のお荷物になっていた場所は、美しい果樹園に生まれ変わった。

シェルドンは言う。
「このコミュニティー・ガーデンを作るために一生懸命取り組んでくれた全ての子どもたちは、将来は彼らの子どもと一緒にここでブルーベリーを楽しむことが出来るでしょう。これこそが、私たちライオンズが地域に奉仕する理由です」

2020.01更新(文/ジェイミー・ケーニヒスフェルト)