投稿リポート 子どもたちを守りたい!
薬物乱用防止シンポジウム

子どもたちを守りたい! 薬物乱用防止シンポジウム

9月8日(日)、岡崎南ライオンズクラブ(太田利男会長/102人)は、今年度メイン事業の一つである「薬物乱用防止シンポジウム」を岡崎市せきれいホールで開催。薬物の恐怖を描いた映画「まっ白の闇」の内谷正文監督や、日本ダルク創設者の近藤恒夫代表、日本ダルクのスタッフとして活躍する田代まさしさんらをパネリストとして招き、薬物依存の恐ろしさについて議論した。

会場は、岡崎市内の私立高校4校(愛知産業大学三河高校、岡崎学園高校、岡崎城西高校、光ケ丘女子高校)の生徒を中心とした約470人で満席になった。第1部は「まっ白の闇」上映。第2部のパネル・ディスカッションは内谷監督、近藤代表、田代さん、三河ダルクの松浦良昭代表、岡崎市内を拠点に調剤薬局を展開する(株)アモスを代表して薬剤師の岡田祐美子さんら5人が、生徒代表8人と来場者で薬物依存について討論した。

内谷監督や近藤代表は、「薬物依存は本人の問題ではなく『孤立』だ。孤立が薬物を引き寄せる。正直に全てをさらけだせる仲間を作ってほしい」と訴えた。

田代さんは芸能界を海に例え、「芸能界という荒海で溺れそうになった時、目の前に浮き輪が流れてきた、それが薬物だった。薬物に依存してしまった自分を振り返り、今日も1日薬物を使用しないで生きられたと、当たり前の生活に感謝し毎日を生きている」と話した。

岡田薬剤師は「脳は薬物によってドーパミンが過剰に出て興奮状態となります。通常ではあり得ない興奮状態を覚えてしまうと脳は二度と忘れません」と医学的に薬物の影響を説明した。

生徒からは、「依存症というのは病気だと分かった」「一生治らない病気ではあるが、回復して社会でがんばっている方もたくさんいる」という意見があった。「薬物乱用」と聞くと何度も使うことのように思えるが、それは間違いで、たった一度の使用でも乱用である。薬物は一度たりとも使ってはいけない。シンポジウムは4時間という長時間にわたったが、会場全体が生徒らの意見に耳を傾け、「一人でも多くの子どもを守りたい!」と一つになることが出来た。
 
2019.09更新(幹事/原孝広)