投稿リポート "味噌つくり体験"で
昔を知る

“味噌つくり体験”で 昔を知る

米原ライオンズクラブ(赤井義照会長/30人)は2月20日、米原市立伊吹小学校の4年生児童20人を対象に、地域の青少年健全育成の一環として「味噌つくり体験」の出前講座を開催した。クラブ・メンバーでしょうゆ・みそ製造をしている醤油屋喜代治商店の江竜謙一会員が講師を務め、メンバー9人がサポートに当たった。

当地域では昭和50年代までは、どの家庭でもみそを手作りしていたように思う。我が家でも母親がみそを作り、その手伝いをした記憶が残っている。しかし高度経済成長期に大量生産商品が出回ると徐々にその伝統も失われ、現在では各家庭でみそを作ることは非常にまれなこととなってしまった。そこで今回、日本の食文化の一つであるみそについて子どもたちにもっと知ってもらいたいと、「味噌つくり体験」を通じて原材料や製造過程を学んでもらうことにした。

初めに江竜講師が、各材料や発酵の仕組みを説明。子どもたちは4班に分かれ、前々日から吸水させ柔らかく煮ておいた地元伊吹産の無農薬大豆を、会員が持ち寄ったミンチ機でミンチにする。次に米こうじと塩をよく混ぜ合わせ、それにミンチ状の大豆、煮汁を加えて更に混ぜ団子状に丸める。みそ桶の中に団子を入れ、空気を押し出すようにきっちりと詰め込む。このみそは講師のみそ蔵で約1年熟成させ、子どもたちが5年生になった時に家庭科の授業で、自分たちで作ったみそを使ってみそ汁作り体験をすることになっている。

子どもたちが書いた感想文を見ると、「みそ作りの作業は難しかったが楽しかった」という声や、「毎日頂いているみそ汁のおみそが出来上がるまでの仕組みが分かった」等の感想があった。今回の「味噌つくり体験」が、地域の伝統や文化に興味を持つ良い機会となればと思っている。
               
2020.03更新(青少年指導委員長/世一辰男)